山 行 記 録

【平成16年2月8日(日)/吾妻連峰 天元台〜中大巓(大沢下り敗退)】



天候が悪化してきた中大巓山頂


【メンバー】2名(小林@郡山、蒲生)
【山行形態】テレマークスキーによる山行、冬山装備、日帰り
【山域】吾妻連峰
【山名と標高】中大巓1,964m、
【天候】晴れのち雪
【行程と参考コースタイム】
北望台10:00〜中大巓11:20〜北望台〜(湯ノ平コース)〜天元台ロープウェイ湯元駅13:00
  
【概要】
今回は郡山から駆けつけた小林さんと大沢下りの予定であった。天気予報では曇り時々雪とあまり芳しくはなかったが、降雪もようやく一段落したのか、今日は朝から青空が広がり、文句無しのツアー日和とも思われた。小林さんはマイカーをすでに大沢駅に置いてきてあり、少しぐらい時間がかかっても下山の時刻を気にすることがないのでツアーの障害はなさそうである。気掛かりなのは前日まで降り続いた予想以上の雪の多さであった。果たせるかな、北望台からシールを貼って登り始めてみると、ものすごいラッセルに愕然とする。とりあえず人形石までゆけばなんとかなるだろうと二人でラッセルに精を出してみるものの、膝上から腰までもある積雪にいくらも距離は稼げず、時間だけが過ぎて行く。もちろんこんな日は誰もツアーを試みるものなどいるはずがないのでトレースも期待できなかった。そうしているうちに次第に雲行きまで怪しくなり、ますますモチベーションは下がるばかりであった。雪と格闘しながらもようやく中大顛のピークについたのは、登り始めてから1時間20分もたってからである。普段は15分か20分程度しかかからないところを今日はその何倍もかかっていた。稜線に出ればという期待もむなしく、下るにもラッセルしなければならないという積雪の多さには驚くばかりであった。これでは大沢駅はおろか、明月荘でさえもいつ着けるかわからない。ラッセル要員も5〜6人もいればなんとかなりそうだったが、二人だけではツアー続行は不可能と判断するしかなく、やむなくここで引き返すことにしてシールをはずした。中大巓の山頂からは底なしのようなディープパウダーをつかの間味わいながら北望台まで下り、そして閑散としたゲレンデの片隅で、ザックを広げてささやかな昼食をとる。天候はますます悪化してきており、稜線付近は風雪の様相を呈していた。撤退の判断が間違っていなかったことを感じながらも、一方では厳冬期のツアーの難しさをあらためて考えさせられた1日であった。


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