山 行 記 録

【平成16年2月1日(日)/ラビスパ裏磐梯〜雄国山】



雄国山直下から雄国沼を望む


【メンバー】単独
【山行形態】テレマークスキーによる山行、冬山装備、日帰り
【山域】裏磐梯
【山名と標高】雄国山 1,271.2m
【天候】曇り
【温泉】喜多方市 「喜多の郷」500円
【行程と参考コースタイム】
ラビスパ裏磐梯9:00〜雄国山12:00-12:10〜1102mピーク12:40〜ラビスパ裏磐梯13:30
 
【概要】
今日は吾妻連峰の予定で朝暗いうちに自宅を出発し裏磐梯に向かった。しかし桧原湖付近からどんよりとした曇り空が広がり始め、裏磐梯のペンション村を過ぎると雪が舞うほどまでになってしまった。冬山は予報どおりとは行かないものだとがっかりするばかりだが、雪空を恨めしく見上げながら途中で引き返して雄国山に向かった。雄国沼や雄国山は困ったときの神頼み的な存在で、ここならば少々悪天候でも楽しめそうだし、意外と期待を裏切られることがないコースでもある。

ラビスパ裏磐梯は休業日らしく、広い駐車場は送迎用のマイクロバスがあるだけであった。車はなく他に入山者がいる様子もない。当然踏跡もないので、今日はラッセルがきつくなるかなあと覚悟して登り始めたが雪は思ったほどには沈まなかった。むしろ最近の好天の影響からか、雪は湿っぽくて重く、表面もパック気味であった。それでも沢沿いの急斜面は結構きつい登りなので深雪のラッセルに汗が滴り落ちてくる。ノートラックの斜面は下りのために取っておきたいのでなるべく端の方を登るように気を配った。そのうち陽射しも差すだろうと期待していた空模様は、少しも晴れる兆しが見えず、気分も盛り上がらなかった。尾根に上がるとミズナラの森という雰囲気が濃くなり、次第にブナも多く混じるようになった。

1102mピークからいったん下って登り返すと、潅木も疎らになり吹きさらしの稜線に出た。薄曇りの天候は相変わらずで磐梯山は中腹付近までしか見えなかった。急斜面を少しトラバースするとズリッという感じで雪の層が一部崩れて冷やっとした。20cmほどだが弱層になっているようだった。やがて前方に雄国山が見えてくると山頂まではそれほどかからない。山頂直下からは左手に氷結した雄国沼が見え始め、久し振りの光景にしばらく佇んだ。そこから無木立の斜面を登り、まもなくすると見晴台の建つ雄国山山頂だった。登り始めてから約3時間。今回は単独のラッセルのため少し時間がかかったようである。陽射しに恵まれれば雄子沢や猫魔スキー場からのスノーハイキングも多いはずなのに今日は他に登ってくる人もなく静かな山頂だった。この時期は丸太造りの展望台にもエビのシッポがびっしりだ。日射しがあればのんびりと休憩する予定だったが、風が冷たくてとてもそんな気分にはなれず、山頂で記念に写真を撮っただけですぐに下ることにする。

シールを外し山頂直下のシュカブラの多い斜面を下ってゆくと、まもなく雪も柔らかくなり快適な斜面となる。このなだらかな斜面はテレマークスキーにこそ相応しく、気持ちの良いツリーランがしばらく続いた。そして一気に鞍部まで下ったところで休憩をとる。ここから1102mのピークまでの登り返しがこのコースの泣き所だろうか。地形図をみると斜面を回り込んで行けそうな気もするのだがまだ実行に移したことはない。登り返しの所要時間は20分ほどだが、これさえなければなあと半分ぼやきながら樹林帯を登った。しかし尾根の突端までくれば今日のメインイベントともいえる沢沿いの急斜面が待っていた。標高差は200メートルもなさそうだったが、この雪がパウダーを思わせるような柔らかさで、つかの間、極上ともいえるような滑りを味わうことができたのは幸いだった。天候は期待はずれに終わったが、短くともそれなりに滑降を楽しむことができたので今日は良しとしようか。潅木帯を縫って行くとまもなくラビスパ裏磐梯が前方に現れ今日のツアースキーは終了した。



薄曇りの雄国山山頂


inserted by FC2 system