山 行 記 録

【平成15年12月13日(土)/阿武隈山地 霊山】



霊山の最高峰 東物見岩から太平洋を望む


【メンバー】2名(妻)
【山行形態】日帰り
【山域】阿武隈山地
【山名と標高】霊山805m、東物見岩825m(霊山の最高峰)
【天候】晴れ時々曇り
【温泉】りょうぜん紅彩館 300円
【行程と参考コースタイム】
霊山庵10:30〜日暮岩入口〜護摩壇入口〜霊山城跡11:40〜東物見岩〜仙人水〜霊山庵12:45

【概要】
12月に入ってからの阿武隈山地はすっかり定番となってしまった感がある。私は3年ぶりだがカミさんにとってははじめての霊山である。「霊山こどもの村」の奥の駐車場には車がすでに3台停まっていた。山形は冬型の悪天候だが、霊山は典型的な冬晴れの青空が広がっていた。登山口に用意されているマップを1部もらって、広い林道のような登山道に入ってゆくと、寒さに震えていた体も次第に温まっていく。ハイキングとはいっても標高差は300mほどあるので、登り切るまでは結構汗もかいてしまうのだ。最初に着ていたフリースの防寒着は結局、二人とも途中で脱いでしまった。雨上がりのためか登山道は濡れていたが、陽が当たっているところから次第に乾きはじめていた。のんびりと岩場に立ち寄りながら、展望を楽しんでは先へと進む。途中、国司沢入口から福島市内や吾妻連峰を望める絶景の地と称される護摩檀に向かうと、登山道には先日の寒波で降り積もった雪がまだ融けずに残っていた。雪があるだけに冷え込みも厳しかったが、国司館跡まで来るとさすがにその雪もなくなり、気持ちの良さそうな枯れた草地が広がっていた。私はこの晩秋の雰囲気に満ちた国司館跡や霊山城跡が、この霊山では一番好きなところだ。私達は霊山城跡でザックをおろして小休止する。のんびりと歩いてもここまでは1時間10分しかかかっていなかった。東北山岳仏教の一大中心地として栄えたこの霊山も、今は広場の片隅に礎石が残っているだけだが、かつてここに城が築城され、数多くの寺などが散在していたことなどに思いを馳せていると、ここだけ時間が止まっているような気がするから不思議だ。果物やおやつで空腹を満たした後、霊山の最高峰である東物見岩にも足を伸ばしてみた。ここからは伸びやかに広がる阿武隈山地の展望が楽しめるところで、右手奥には遠く太平洋も望めるところだ。この岩場のような山頂に佇んでいると、冬の柔らかい陽射しが気持ちよくて、なんともいえない幸福感に包まれた。東物見岩からは仙人水経由で元の道に合流する。国司沢入口からは緩やかな坂道を下ってゆくと、これから山頂に向かう大勢の登山者達が下から登ってくるのが見えた。


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