山 行 記 録

【平成15年10月4日(土)/面白山高原〜南面白山】



コスモスが咲く面白山スキー場を登る


【メンバー】2名(妻)
【山行形態】夏山装備、日帰り
【山域】奥羽山脈中部
【山名と標高】南面白山 1,225m
【天候】曇りのち雨
【行程と参考コースタイム】
面白山スキー場11:30〜リフト終点12:30〜南面白山13:40〜リフト終点14:30〜面白山スキー場15:00
  
【概要】
南面白山は南の大東岳や小東岳、糸岳などとともに二口山塊の一角の山で、秋には一面のコスモス畑となるという面白山スキー場が登山口になっている。今は山の紅葉とコスモスのお花畑がセットで楽しめる時期でもあり、以前から楽しみにしていたものである。しかし秋の天候は予報どおりとはゆかず、村山地方を走っているときから小雨が降る生憎の空模様には落胆するばかりで、しばらく面白山スキー場の駐車場で時間をつぶした。それでも昼近くになるとようやく雨も止み、爽やかな秋晴れが広がったのを確認してから登り始めた。同じように様子を伺っていたのか、ハイキング目的の家族連れや観光客も、車からぞろぞろと出てきてはコスモスベルクの散策をはじめていた。コスモスの淡い花を眺めながらゲレンデ内を登って行くと、初めはどこが登山道なのかよくわからなかったが、所々には標識が立っているので迷うことはなさそうだった。ゲレンデは意外と急斜面で、スキー場の建物や民宿などは見る間に小さくなってゆく。1時間ほどでスキー場のリフト終点に着くとゲレンデを歩くのはここまでで、左手の登山口を示す標識から森の中に入って行くとようやく本来の登山道が始まった。見事なブナ林の中にはなだらかで歩きやすい山道が続いていた。尾根を巻きながらトラバース気味に登ると大きな石がゴロゴロした道となり、やがて枯れ沢のような急坂となった。

一時は澄み切った青空が広がったものの、急坂を登っている途中から天候が急変した。夕闇のような薄暗さに包まれたと思うまもなく、雨までが降り出してしまい、それは見る間に激しい本降りとなったのである。いそいでザックカバーを取り出し、そこからは雨具を着た。予想外のこの雨にはがっかりするばかりだったが、秋山の天候はあてにはならないということを再認識させられたようなものであった。稜線がまもなくと思われる頃、上からどやどやと人の話し声が聞こえだし、静かだった辺りは一瞬にして騒々しくなる。それは総勢20名ほどもいると思われる中高年の団体で、片手で傘を差し、雨で滑りやすくなった急斜面を草木につかまったりしながらみんな一斉に下りてくるところであった。時間はすでに1時を過ぎているので昼食を終えたところで雨が降ってきたらしかったが、みんな悪天候のためか一様に表情が冴えなかった。そこからは10分程度で稜線に出ると山頂まではまもなくであった。晴れていれば360度の展望が広がるという南面白山の山頂も、降り続ける雨のために白く煙るだけで、見えるものは何もなかった。ここは二口山塊の盟主である大東岳の展望台になっているというのも楽しみだったのだが、雨はなかなか止みそうにもなく、私達は記念に写真を撮っただけで山頂を後にした。


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