山 行 記 録

【平成15年7月21日(月)/易老渡〜光岳(面平まで)※降雨撤退



易老渡登山口
遠山川にかかる橋を渡る



【メンバー】3名(伊藤孝、清水、蒲生)
【山行形態】夏山装備、(予定ではテント泊)
【山域】南アルプス
【山名と標高】光岳 2,591m(面平まで)※降雨撤退
【天候】雨
【温泉】
長野県南信濃村 遠山温泉郷「かぐらの湯」600円
【行程と参考コースタイム】
易老渡5:20(880m)〜面平上部(標高1580m付近)9:00〜易老渡10:30

【概要】
昨日、御嶽山から下山した私達は、南アルプスの最南部にある光岳を登るため、一路、南信濃村の易老渡に向かった。途中スーパーに立ち寄りキャンプの食材を揃えたりして、田ノ原から180kmほどもある易老渡の駐車場に着いたのは夜9時過ぎであった。梅雨明けもまだはっきりしないような天候でも連休のせいか駐車場は満車に近い状態である。私達はその駐車場の一角にテントを設営してからの夕食だったが、私は体調不良のため横になると夕食も食べずにそのままシュラフに眠ってしまった。

翌日、今にも降り出しそうな空模様を見上げながらテントを撤収し準備を始める。私はどうも昨日の御嶽山で軽い高度障害にかかったらしく、一晩眠って体調は快復していたものの、まだ頭の芯に少し重い感じが残っている。易老渡の標高は約880メートル。登山口は駐車場から車道を少し戻ったところにあった。小雨が降る中、遠山川に架かる橋を渡って登り始めるとすぐに薄暗い樹林帯となり尾根にとりついた。しかし10分ほどして水を汲むことを忘れたことに気付いて引き返す。水場といっても駐車場のすぐ脇の道路を横断している沢水である。今日は雨水も流れ込んでいるので少し濁っているようであった。再び歩き始めると本格的に雨が降り出してきてしまい、途中から上下とも雨具を着た。しばらくジグザグの道が続き、次第に急坂となってゆく。付近はミズナラやシラビソが目立つ鬱蒼とした森の中の登りだ。私は最後尾を歩きながらもどうにも力が入らなくなり、昨日食べずに残していたスーパーの弁当を一人途中で食べた。全部食べてしまうと少し元気が出てくる。今日は悪天候のうえに連休の最終日なので登りの登山者はちらほらと数えるだけであった。

まもなくすると広々とした面平に着いた。樹林帯の中に小さな標識があるだけの少し寂しげな場所である。雨は土砂降りのような状態が続いていて、雨具を着ていても内部からの汗と伝ってくる雨のために下着まで濡れはじめていた。せっかくの南アルプスなのに気分は落ち込むばかりである。活発化している梅雨前線の影響で、九州地方では土砂災害による大勢の死亡事故も起きており、ここの林道の土砂崩れも心配になってくるばかりだった。面平からさらに30分ほど登った1580m付近まできたところで立ち止まり、今後の予定をみんなで相談する。ここまで約700mも登ってきたのに残念だったが、結局、悪天候の中を無理することもないだろうと判断し引き返すことにした。面平で一休みしているとまもなく大勢の登山者が下ってくる。みんな悪天候の中の山行だったのか表情が冴えなかった。私達は気落ちしながら、降り続ける雨でぬかるみのようになった滑りやすい山道を慎重に下った。


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