山 行 記 録

【平成15年7月5日(土)/美ケ原】



美しの塔から王ケ頭
お城のようにも見えるが全部アンテナである



【メンバー】2名(妻)+1匹
【山行形態】夏山装備、日帰り
【山域】美ケ原
【山名と標高】王ケ頭 2,034m
【天候】晴れ
【温泉】
長野県埴科郡戸倉町 戸倉上山田温泉「名月荘」
【行程と参考コースタイム】
自宅3
:30R113・R7・北陸道・上信越道・長野道経由)=松本IC=美ケ原高原10:00
山本小屋駐車場10:20〜美しの塔10:45〜王ケ頭11:20-11:50〜王ケ鼻12:20-13:00〜山本小屋14:20

【概要】
今週は梅雨の合間の骨休めと称して、久しぶりにカミさんとのんびり遠征ハイキングに出かけることにした。日本一の高さと広さを誇る高原として知られる美ケ原は、北アルプスの比類ない展望台としてもあまりにも有名である。

現在は無料開放されているビーナスラインを登り詰めれば、そこは標高1940mに建つ山本小屋の駐車場だ。観光地のバスターミナルのような山本小屋を通り抜けると一帯には大放牧場が広がっていた。遊歩道はこの緩やかな丘陵地帯を縫うように延々と伸びている。下界はかなりの暑さだったが、さすがに2000mの高原地帯だけあってここでは涼しい風が吹いていた。今日は我が家の愛犬も一緒にハイキングである。駘蕩たる草原に続く道を二人プラス一匹でのんびりと歩いていると、まもなく美ケ原のシンボルといわれる美しの塔に着く。この辺りではハイカーはそれ程多くはなくちらほらとまばらな感じだ。放牧中の牛を眺めながらなだらかな坂道を上るとやがて王ケ頭に到着した。ここは美ケ原の最高峰だが、山頂のホテルや10数本ものアンテナが林立する様は、周囲の牧歌的な雰囲気とはあまりに対照的で、これにはさすがに失望するばかりであった。

王ケ頭ホテルでは売店からヨーグルトを買ってサンデッキ付近で休憩をとった。ガイドブックにはスズラン、ニッコウキスゲ、ヤナギラン、マツムシソウなどの花が次々と高原を彩るところと書かれてあったが、付近にはレンゲツツジがわずかに咲いている程度であり少し寂しい感じがした。小休止後は王ケ鼻に向かった。王ケ鼻には石仏が奉られてあり、展望を楽しむ多くの人達で賑わっている。あいにく薄い靄がかかっていてすっきりとは見ることはできなかったものの、常念岳や槍ヶ岳、さらには穂高連峰、乗鞍岳、御嶽山などの3000mの山々がぽっかりと雲海に浮かんでおり、ここは北アルプスの連山が全て見渡せる展望台となっていた。聞いていたとはいえ、ここからの文字どおり360度に広がる展望の見事さには図らずも感動させられてしまった。

帰路は往路を戻るだけである。はしゃぎまわっていた我が家の愛犬もさすがに疲れたのか、王ケ頭への上り坂では元気がなくなってしまい、途中からはカミさんのザックに入った。ハイキングといっても王ケ鼻までを往復するとなると3時間以上の行程となるので、美しの塔に戻る頃には背中はすでに汗でびっしょりとなっていた。私達は意外と長い歩きに疲れてしまい、途中、美ケ原高原ホテルに立ち寄った。売店では高原牛乳や自家製ヨーグルト、フランクフルトなどを売っており、テーブルでは多くの人達が休んでいる。美ケ原高原ホテルから駐車場まではもう目前なので、カミさんもようやくホッとしている。愛犬も心なしか元気が出てきたようである。売店のテラスで休んでいると、ここは風の通り道となっているのか、ソフトクリームを食べている私達の上を、高原の爽やかな風が通り抜けていった。


我が家の愛犬も疲れてしまい、帰りはらくちんリュックの中


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