山 行 記 録

【平成15年5月3日(土)/八甲田山 田茂萢岳〜八甲田温泉コース】



八甲田温泉が眼下に見えるようになると終点もまもなくだ



【メンバー】2名(妻)
【山行形態】テレマークスキーによる山行、冬山装備、酸ヶ湯温泉にテント泊(山行は日帰り)
【山域】北八甲田連峰
【山名と標高】田茂萢岳1,324m
【天候】晴れ
【温泉】酸ヶ湯温泉 500円
【行程と参考コースタイム】
ロープウェイ終点(田茂萢岳)10:30〜(昼食)11:20-12:10〜田代平バス停13:30

【概要】
カミさんとの八甲田山は約2年振りである。久し振りに訪れた酸ヶ湯温泉はさすがにGWということもあり、多くの登山者や観光客でごったがえし喧噪を極めていた。キャンプ場の駐車場も全国からのマイカーやキャンピングカーで既に満杯に近い状態であった。トイレはいつのまにか水洗式の新しいものに建て替えられている。私達は駐車場の片隅にテントを設営するとさっそく八甲田ロープウェイに向かった。カミさんはすでに箒場岱ルートを経験しているので、今日は取りあえず八甲田温泉コースを楽しむ予定である。このコースは登りらしい登りがなく、山スキーが久しぶりというカミさんにとってはちょうどよい足慣らしとなりそうであった。

雪は前回のGW時よりも多く、ロープウェイ駅を下りたところからすぐにスキーを履いてゆけるほどだった。ロープウェイからは田茂萢岳の山頂まで5分ほど登ると、北八甲田連峰の主峰、八甲田大岳や赤倉岳、井戸岳の峰峰が正面に飛び込んでくる。この展望を目にすると長距離運転による長旅の疲れも吹き飛んでしまうようである。さっそくスキーをはいて、ニセ田茂と赤倉岳の鞍部までの緩斜面を下ってゆく。あとは背の低いアオモリトドマツの樹林帯を縫うように進み、赤倉岳の尾根を横切ると、その先は見渡す限り広々とした緩斜面を滑って行くだけである。尾根沿いの木にはルートを示す丸い看板が適度な間隔でつけられているので迷う心配もない。天候にも恵まれ、あとは快適に下ってゆくばかりだと思うと、自然に気持ちが弾んできそうだった。

一気に下ってしまえば短時間で八甲田温泉の環状道路に出てしまいそうなので、ひと滑りしたところで早めにザックをおろして昼食にした。今日は無風快晴である。初夏のような日差しが降り注ぐ中、広い雪原に銀マットを敷き、のんびりと二人で食事を楽しむ。正面には赤倉岳が聳えており、ピーク付近の稜線を歩いている人が小さく見えた。

本州北端の八甲田山といっても、雪質はこの時期どこも同じである。柔らかいザラメ雪は何の心配もなく下れるから楽しいばかりだ。アオモリトドマツとダケカンバの林の中を下って行くと次第にブナが多くなった。傾斜がゆるく、またブナが細くなって木の間隔が狭まってくると、カラマツ林の上に出る。ここは傾斜もそれほど急ではないが、木の間隔が狭かったりするので滑るには少し難儀するところだ。あと30分もあれば道路に出るところまで下ったところで、あらためて時計を見るとまだ1時前であった。まだシャトルバスの時間までは十分すぎるほど余裕があるので、再び銀マットを敷き、時間調整をすることにした。カミさんはのんびりと文庫本を読み始め、私はザックを枕に横になる。今頃になって運転の疲れが出たのか、私は横になるとすぐにうたた寝をしてしまった。

その後は柔らかい日差しが降り注ぐブナの林間を下り、最後は短い急斜面を滑って行くとやがて環状道路に飛び出して今日のツアーが終了した。ロープウェイ駅行きのシャトルバスはそれほど待つこともなく定刻にやってきた。あとは酸ヶ湯温泉の千人風呂と冷たいビールが待つキャンプ場に戻るだけであった。


柔らかい日差しが降り注ぐブナの林間を滑る


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