山 行 記 録

【平成15年3月22日(土)/吾妻連峰 天元台〜中大巓〜大沢駅】



弥兵衛平付近の広大な雪原を歩く
後方は飯豊連峰



【メンバー】3名(安倍、武田、蒲生)
【山行形態】テレマークスキーによる山行、冬山装備、日帰り
【山域】吾妻連峰
【山名と標高】中大巓1,964m
【天候】晴れ
【行程と参考コースタイム】
天元台リフト終点9:50〜中大巓10:20〜人形石10:30〜12:00明月荘13:00〜渋川13:45〜砂盛14:10〜放牧場15:30〜16:00大沢スキー場16:45〜大沢駅16:50

【概要】
今日は久しぶりの大沢下りである。昨日の蔵王ダム下りに続いて同じメンバーで下ることになり、車を大沢駅に1台捨てて天元台に向かった。今日は広く移動性高気圧に覆われるとあって山スキーでのツアーもかなり多いようだ。第3リフトに乗っていると、北望台からは大勢の人達が中大巓目指して登ってゆくのが見えた。

中大巓までは快適なシール登高だ。昨日もたくさんの人達がスキーツアーを楽しんだのだろう。トレースが多いので今日は何の心配もない。1月や2月の、苦労しながらのラッセルがまるでウソのようであった。人形石でもたくさんの人達が休憩中で、聞いてみるとほとんどの人達が大沢下りである。吾妻連峰だけが高曇りといった状況だが、空はほとんど快晴状態。今日は見渡す限りの大展望が広がり、鳥海山だけは靄に隠れて見えなかったものの、飯豊連峰、朝日連峰、月山、葉山、蔵王連峰など、見える山並みを数え上げればきりがないほどだった。

人形石からは快適な斜面をひと滑りする。私は調子に乗って飛ばしたものだからうっかり、雪庇を踏み抜いて大きくこけたりした。コルからは藤十郎を卷きながら平坦な雪原を歩く。ときどき大勢のグループに出会ったり、追い越したりしながらのんびりと歩いた。春の日差しが降り注ぐ中、あまりにも気持ちが良いのでなるべくゆっくり歩くようにした。鞍部でシールを貼り、広大な弥兵衛平からは明月荘にまっすぐに向かった。

明月荘にはちょうどお昼頃に到着した。今日は小屋よりも外の方が気持ちが良さそうだったが、安倍さんや武田さんが小屋は初めてだというので中で休憩をとる。他のグループはみんな外で休憩をしていた。

明月荘を出るとクジラの大斜面からはいよいよ滑降の始まりだ。こんな好天の日には少しでも稜線にいたくて、あまり早く下らないように二人に話す。少しでも下るのが惜しいほどの今日の山の天候であった。下り始めるとたくさんの人達が斜面に張り付いている。今日は意外とテレマークスキーの人達もたくさんいるので心強い。みんな県外からきた人達のようである。潅木が続く樹林帯をどんどん下ると通称「忠ちゃん転ばし」の急斜面だ。ここも多くのトレースで荒れていたが、雪質はまだ良いので滑りやすかった。渋川を渡ると私達は再びシールを貼って砂盛のピークに向かう。他にはこの砂盛のピークまで登る人はいないらしく、周囲に散乱しているトレースはみな動物の足跡だけであった。

砂盛からは茂皮平に向かって下って行く。右手にはちょうど1カ月前に登った栂森のピークが見えた。この斜面は今日のコースのハイライトだろうか。茂皮平を滑走して行くとまもなく放牧場で、途中松林の間を抜けてゆき放牧場の上部に出た。あとは緩斜面の放牧場を滑って行くだけなのだが、雪はすでにモナカとなっていて、快適な滑りとは行かなくなっていた。それでも無理にターンさえしなければ体勢を崩すほどではなく、直滑降で滑ってゆく。まもなく林道に出るとあとは大沢駅まで下るだけであった。

大沢スキー場に立ち寄ってみると大勢の人達が小屋で休憩中であった。列車を待つ間のビールが何よりの楽しみだという人達と一緒にしばらく休憩した。小休止後、大沢駅からは天元台に戻り、車を回収して今日のツアーを解散した。

(※この日の記録は同行した武田さんHPにもあります。是非ご覧下さい)


中大巓の山頂付近から米沢市街を見下ろす



クジラの大斜面では大勢の山スキーの人達で賑わう



砂盛のピークから仰ぐ栂森のピーク


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