山 行 記 録

【平成15年3月10日(月)/飯豊連峰 栂峰(敗退)】



まだまだ積雪が多い林道を歩く



【メンバー】単独
【山行形態】テレマークスキーによる山行、冬山装備、日帰り
【山域】飯豊連峰
【山名と標高】栂峰1,541m
【天候】曇り時々雪
【温泉】フォレストいいで 300円
【行程と参考コースタイム】
小屋集落除雪終了地点(480m)7:30〜林道終点(660m)10:00〜標高780m地点11:00〜林道終点11:30〜小屋集落除雪終了地点12:30

【概要】
山スキーのガイドブックではかなりの快適度を誇る山として紹介されている栂峰。ごく近くに住んでいながら私はまだテレマークスキーの経験ががなかった。標高はそうたいしたことはないとはいえ、それでも豪雪で知られる飯豊連峰の一角の山である。大雪直後ということに不安を抱きながら、飯豊町中津川の奥地である小屋に向かった。昨日も妙高では予想以上の積雪のため敗退しているのである。

小屋地区の最後の集落を過ぎるとまもなく除雪終了地点に着く。ここには車が3〜4台ほど留められるスペースがある。さっそくシールを貼って林道を歩き始めたが、すぐに膝近くまで潜ってしまう雪に愕然とする。スキーでも30cmは沈むので、スキーのトップを抜くのに体力が消耗し、結局この林道歩きだけで2時間30分もかかってしまった。ガイドブックで1時間から1時間30分程度とあるところを、私はほとんど休憩も取らずにこれだけかかったのである。林道でさえこの状態ではとても山頂まで行くのは無理だろうと私は思い始めていた。

ときおり視界を遮るほどの雪も舞い始めていたが、それでも行けるところまでは行ってみることにした。砂防堰堤のある林道終点で沢を渡り、そこから杉林の急斜面に取り付く。当然ながら膝上のラッセルだったが、斜面のトラバースでは胸までの雪をかきわけなければならなかった。1時間近くラッセルを続けたものの、標高はいくらも上がっていない。あがくだけ無駄というものでようやくあきらめる決心がついた。標高はまだ800mにも達していなかった。

大自然が相手とはいえ、昨日に引き続いてまたしても敗退となるとさすがに気が滅入った。昨日の妙高での消化不良を補おうと今日はこの栂峰に出かけたのだが、大雪直後のラッセルは単独ではやはり無謀だったようである。帰りは自分の踏跡をわずかでも滑ってゆけるので登りよりはいくらか楽であった。次回は確実にピークを踏まなければと、人気のない小屋集落を後にした。


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