山 行 記 録

【平成14年12月14日(土)〜15日(日)/安達太良山(くろがね小屋まで)】



2日目の朝のくろがね小屋
ほとんど風雪模様である



【メンバー】3名(伊藤、清水、蒲生)
【山行形態】
冬山装備(ワカン、アイゼン)、営業小屋泊(県営くろがね小屋)※自炊3,570円
【山域】奥羽山脈南部
【山名と標高】安達太良山 1,700m
【天候】14日(曇り)、15日(風雪)
【行程と参考コースタイム】
(1日目)奥岳登山口11:30〜勢至平13:00〜くろがね小屋13:40(泊)
(2日目)くろがね小屋7:50〜(安達太良渓谷遊歩道)経由〜奥岳登山口10:10

【概要】
安達太良山には単独で先月初めにもきているが、悪天のため牛ノ背直前で引き返しており山頂は踏めなかった。今回は山の仲間との山行で、2日間の天気予報も問題はなく、めずらしくこの週末は晴れそうだというので山頂を踏むには絶好の機会である。しかし現地に着いてみると、安達太良山の山頂付近には厚い雲が覆い被さるように居座っており、スキー場のゴンドラ駅から上は全く見えなかった。そして実際に登り始めてみると勢至平から先は風雪がかなり厳しく、くろがね小屋まで行くのがやっとであった。あだたら高原スキー場の駐車場では雲一つ無い快晴の空が広がり、吾妻連峰も青空にくっきりと白い山肌をみせていたのに、なぜか安達太良山の山頂付近だけ天候が悪かったのである。雪は前回よりもはるかに多く、安達太良山は完全に冬山の世界である。その日はくろがね小屋の温泉と宴会で日が暮れた。

翌日も予想は見事にはずれ、朝から風雪模様であった。夜半から強まった風はうなるような音と共に小屋を揺らし続けていた。その状況は朝になっても変わらず、濃いガスと強風が馬ノ背から吹き降りてくる。こんな天候でも、朝食を終えた人達はそのほとんどがアイゼンを装着して山頂に向かっていった。私達は一向に快復しそうにない空を眺めながら、食後もしばらく様子を見ていたが、結局今日も山頂はあきらめることにした。こんな日の稜線の風のすごさ、想像以上の視界の悪さは何回も経験しているということもあるのだが、いつでもまた来れるという気安さからか、最近は無理をしてでも風雪の中に突っ込んで行こうという意気込みはなくなっている。

小屋を出て勢至平を過ぎると風が少し穏やかになった。時間はたっぷりとあり、途中からは林道を歩きながら遠回りしてゆく。私はワカンを付けて樹林帯の中の深雪をわざとショートカットしたりしてつかの間のスノーハイキングを楽しみながら下った。しかし最近は安達太良山のピークが踏めない山行が何回か続いており、どうしても消化不良のような沈んだ気分は否めない。ワカン歩きで少しだけ汗をかいて気を紛らし、最後は安達太良渓谷自然遊歩道をたどって登山口に戻った。


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