山 行 記 録

【平成14年8月31日(土)/茶臼口から八幡平】



源太森から望む八幡沼



【メンバー】2名(妻)
【山行形態】夏山装備、日帰り
【山域】八幡平
【山名と標高】八幡平1,612m
【天候】晴れ
【温泉】こくみん保養温泉「蒸ノ湯温泉」500円
【行程と参考コースタイム】
  自宅3:30=(R287,R13,R341経由)=八幡平茶臼口着9:15(自宅から約300km)

  茶臼口9:30〜茶臼山荘10:05〜茶臼岳10:20〜黒谷地10:55着/11:25発〜源太森11:55着/12:20発
  〜八幡平頂上12:50〜見返峠駐車場13:10

  見返峠発14:30=(岩手県北バス)=茶臼口に戻る、
  茶臼口15:00=(R341,R13,R287経由)=自宅着23:00(※温泉入浴後、田沢湖畔で夕食)

【概要】
秋田・岩手県境にまたがる八幡平には過去2度ほど登っている。しかしいずれも見返峠からの往復であり、山を登ってきたという印象からはほど遠かった。何しろ駐車場から山頂までは30分足らずで到着してしまうのである。ほとんどの観光客はこの往復をするだけだが、いつかゆっくりと湿原地帯を散策してみたいと考えていたものである。今回は八幡平アスピーテライン上の茶臼口から茶臼岳へ登り、黒谷地湿原、源太森、八幡沼、そして八幡平山頂を巡るコースにした。

今日で8月も終わりでこの八幡平が夏山の最後の山となる。まだ真っ暗な早朝に自宅を出たが、日の出とともに気温が上昇し始めて今日も残暑が厳しい一日になりそうであった。アスピーテラインを登り切ると見返峠駐車場で、ここで岩手県北交通のバス時刻を確認した。ここから茶臼口までバスで戻るためである。いつもは喧噪を極めるこの大駐車場も今日はまだ閑散としていた。

茶臼口には車が3台留まっているだけであった。車道を横切るとすぐに登山口があり早速案内標識に従って登り始めた。登山道から振り返ると雲海から飛び出している岩手山が印象的な姿をみせている。登山道にはエゾオヤマリンドウが盛りで濃紫色の花は秋の気配を感じさせた。登り切ったところに茶臼山荘の避難小屋があり、茶臼岳へはここから山頂を往復する形になる。茶臼岳はこれから向かう源太森や畚岳と並んで八幡平でも三大展望地の一つとなっており、山頂からの眺めはすばらしいの一言である。岩手山を始め、たおやかな山稜が連なる裏岩手連峰の山々や秋田駒ヶ岳、焼石岳などもほとんど見渡すことができた。最近、カミさんとの山はつらいうえに展望が得られない事が多かっただけに感激もひとしおだった。

ゆるやかな勾配の道を下ると黒谷地湿原で、そこには木造の広いデッキがあった。ここはお花畑になっているところだが、キンコウカやエゾオヤマリンドウの他にはあまり花も見あたらない。すでに花の時期は終わっており湿原は草紅葉に変わりつつあった。私達はここで早めの昼食をとることにした。他には登山者もまばらといった感じで、静かな湿原での休憩は時間の経つのを忘れそうである。黄色味を帯びた湿原と青空を映した池塘の風景はまさしく山上の楽園と呼ぶのにふさわしく、時間はたっぷりとありゆったりとした至福の時間を過ごした。

しばらく樹林帯の道を進み源太森に向かった。標識からほんのひと登りで小高い源太森の頂上に出た。ここでは予想以上の登山者がいてみんな昼食を楽しんでいるところだった。私達はここでも銀マットを広げて大休止する。果物などを食べながらしばらくここからの展望を楽しむことにした。ここからは八幡平の頂上と八幡沼が見渡せるところだ。そして反対側には安比岳や安比高原が望める。双眼鏡を覗いてみると安比高原の右手には前森山のゴンドラ乗り場が見えた。

源太森から八幡沼の北側を巡る湿原地帯はこのコースではハイライトともいえる散策コースだろうか。どこまでも広がる湿原の木道歩きはのどかで、思わず背伸びでもしながら歩きたくなる気分になる。八幡沼の畔に建つ陵雲荘は取り壊されて現在改築中であった。ここの休憩ベンチでも多くの人達が休憩中だった。台地状の八幡平山頂はもうまもなくだった。

山頂はあいかわらず大勢の観光客で賑わっていた。しかしここには大きな山頂の標注はあるものの樹林に囲まれているので小高い高床式の展望デッキに登ってもたいした展望は得られない。ここからは遊歩道を歩いて駐車場に下るだけであった。駐車場は朝の閑散とした様子とは違って観光バスなども何台か留まっており、いつもの観光地のにぎやかさが戻っていた。




岩手山をバックに茶臼岳を登る


秋の気配が漂う黒谷地湿原



下山後は蒸ノ湯温泉の露天風呂に浸る


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