山 行 記 録

【平成13年9月8日(土)/雄国沼〜雄国山〜ラビスパ裏磐梯】



雄国山山頂からパノラマコースを下る



【メンバー】8名(新野、伊藤(孝)夫妻、伊藤(賢)、東海林、渡辺、高井、蒲生)
【山行形態】夏山装備、日帰り
【山域】裏磐梯
【山名と標高】雄国山 1,271m
【天候】晴れ時々曇り
【温泉】喜多方市 「喜多の郷」500円
【行程と参考コースタイム】
雄子沢口1110〜雄国沼休憩舎(昼食)1210-1315〜雄国山1345〜ラビスパ裏磐梯1530

【概要】
当初の計画では、前日の奥白根山に続いて、今日は男体山を登る予定だった。ところが台風15号の影響で夜半から降り続いていた雨は、翌朝になっても降り止まなく、大雨も予想される最悪の展開となってきた。一応、早朝に湯元温泉の民宿を出ては見たものの、ますます雨足が激しくなるばかりで今日の男体山はあきらめるしかなかった。別の山を考えながら車は一路国道121号を北上する。結局、会津若松まできたところで雨雲からようやく逃れることができ、それならばと、雄国沼〜雄国山〜ラビスパ裏磐梯の、にわか縦走コースに変更することにしたものである。私は冬も何回かきている雄国山だが、「ラビスパ裏磐梯」へのパノラマコースははじめてである。幸い今日は車2台できているので縦走が可能となった。メンバーのなかにはこの雄国沼周辺は始めての人もいるので、このコース変更は、いわば瓢箪から駒、といえなくもなさそうである。

車を1台雄子沢口に、もう1台をラビスパ裏磐梯に置いて、雄子沢口から登り始める。久しぶりに美しいブナ林の中の緩やかな登山道を歩く。時々薄雲が猫魔ヶ岳付近に広がって陽が陰るときもあるのだが、だんだんと青空が占める面積も多くなりつつあった。木漏れ日を浴びながらブナ林を歩くのはすごく気持ちのいいもので、朝方、大雨の中、民宿を出発したときの沈んでいた気持ちが少しずつ晴れてきていた。

登山道には、もったいないほどの新しい標注も立っている。わずかばかりの勾配の坂道を上り切り、高みに登ると前方が開けて雄国山が目に飛び込んできた。澄み切った青空が清々しく、紅葉にはまだ早いものの秋空を思わせる。やはり山は天候が一番だなあ、と誰かがつぶやいた。

雄国沼休憩舎は今年の冬以来で、まだ完成していなかったログハウスづくりの休憩舎はすっかり出来上がっている。そして周囲もきれいに整備されていた。玄関の前には枕木を利用したウッドデッキまで作られてある。今日は小屋の中より外の方が気持ちがいいので、このできたばかりのウッドデッキで昼食をすることにした。

初秋の穏やかな陽光が雄国沼にも降り注いでいた。小屋の周囲は静かで時間の経つのも忘れてしまうほどである。食後、テラスに横になっていると、ついうたた寝をしてしまった。

食後は雄国山に向かう。小屋から雄国山の山頂までは30分足らずで登れる。灌木が背丈以上に伸びきっていて見通しがきかない登山道も、まもなく階段状の登りになると見晴らしがよくなった。振り返れば雄国沼の全景が見えた。ほどなく着いた山頂からは、残念ながらすぐ近くに聳える磐梯山は雲の中だったが、猫魔ヶ岳や雄国沼の外輪山、喜多方の市街地や裏磐梯の温泉街などはおおむね見通せるほど晴れている。全員で展望台に上がって心ゆくまで展望を楽しんだ。

この雄国山山頂から「ラビスパ裏磐梯」まで結ぶパノラマコースは、数年前に再開されたばかりのコースで、広くて緩やかな登山道は実に歩きやすかった。そして正面に吾妻連峰の山々、眼下には桧原湖や秋元湖などの湖沼群を眺めながら下ることができる。コースの名前はこんなところから付けられたものなのだろう。そして登山道の周囲にはナナカマドやヤマツツジなどの潅木に混ざって、ヤマブドウやタラノキが呆れるほど多いのにはびっくりした。

途中にはベンチも設置されていた。そこはちょうどコースの中間地点になっていて、そこからは展望に別れを告げて、樹林帯の中に入って行くようだった。ベンチに腰を下ろして靄に見え隠れする飯豊連峰や吾妻連峰を眺めていると、天候も良いだけに、このまま急いで下るのがもったいないほどだった。


雄子沢口から美しいブナ林の中を歩く



雄国沼休憩舎の周囲はきれいに整備されていた



山頂目前
左奥は山頂の展望台



山頂の展望台から見る雄国沼



「ラビスパ裏磐梯」の施設が見えてくるとパノラマコースも終点
ここには温泉施設の他、体験学習館やオートキャンプ場、釣り堀などもある


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