【平成13年8月28日(火)/越後山脈 大白川から守門岳】
小烏帽子付近の草原
山頂に着くと2人組が入れ違いに山頂から大岳方面に下っていった。そして私より少し早めに登り始めた単独の人が一人で休んでいた。その人もちょうど山頂に到着したところらしい。平日の静かな山に来るほどだから、山をよほど好きなのだろうと思ったら、意外にもその人は山屋ではなく、冬の狩猟のためのトレーニングとして今日はめずらしく守門岳に登ってきただけなのだという。いろいろな山登りもあるのだなあと思うばかりである。広い山頂には石の祠が二つと二等三角点、そして守門岳と書かれたりっぱな標識が立っている。その標識には大きな呼び鈴がぶら下がっていた。昼には少し時間があるが、汗を搾り取られたせいかかなり腹は空いている。早速昼食にすることにした。日帰りの山では山頂での昼食が一番の楽しみであり、そして山頂で食べるものは本当に美味しい。私はザックから冷えた漬け物を取り出し、一口サイズのビールを味噌汁代わりにすることにして弁当をひろげた。
晴れていれば山頂からは飯豊山や磐梯山など東北の山々はもちろんのこと、日本海の海岸線や佐渡島、粟島まで一望に見えるという。しかし今日はあいにく霞が掛かっていてほとんど展望は得られなかった。破間川をはさんで対峙する浅草岳でさえ、シルエットのようにうっすらとしか見えなかった。そしてもう少し晴れてくれればという期待を裏切るかのように、食事を終える頃には北東方向から真っ白なガスが流れてきて、山頂からはほとんど視界がなくなってしまった。
大白川の登山口
秀麗な容姿の守門岳山頂