【平成13年3月10日(土)/猫魔スキー場から雄国沼】
とはいえ、リフト終点から1349mのピークまでの雪原歩きでは、薄雲も切れてだんだんと晴れてくる中、雪原と化した雄国沼を左手に見下ろしながら、また右手には磐梯山と櫛ガ峰を眺めながらの快適なスノーハイキングを楽しむ。また、雄国沼の手前に広がるなだらかで大きな無木立の斜面では、ふかふかのパウダーの中での快適なテレマークに歓声を上げた。
今日は朝から割合に穏やかな天候だったのだが、リフト終点からは全くトレースがない状態が続いた。不思議に誰一人と出会わない。雄国沼休憩舎に着いても雄子沢口から登ってくる人の気配もなく、3月も中旬というのにめずらしい日だった。全く今日はこの広い大自然を独り占めである。(二人だから二人占めか・・・)
1カ月ぶりに訪れたログハウス作りの雄国沼休憩舎では、ザックに忍ばせてきた豆腐を一丁使ってチゲ鍋を作った。ぐつぐつと弱火で鍋を煮込みながらおにぎりをほおばる。チゲ鍋の辛いスープを飲むと冷えた体が内部から熱くなるようだった。そして食後はコーヒーを飲みながらのんびりと二人で新しい小屋での休憩を楽しんだ。
シールを再び貼ってから小屋を出ると、ところどころに見えていた青空はすでになく、猫魔ヶ岳も遠くにかすかに見えるだけだった。雄国沼から離れ、樹林帯を登っていると3人連れのテレマーカーが下ってきた。既に3時近い時間なので、新しい小屋に宿泊するのかと思ったら、日帰りで雄国沼休憩舎までのピストンらしかった。今日初めて出会った人達であった。
小屋から1349mのピークまでの標高差はおよそ250m。たいしたことはないのだが、午前中で予想外に疲れた体には結構きつい登りが続いた。つい先ほどには、歓声を上げながらテレマークスキーで下ってきた無木立の大斜面も、いつのまにか日も陰り、付近一帯は少し薄暗くなっている。雄国山から吹き下ろす風は冷たく、春風にはまだまだほど遠い感じだ。見下ろした人気のない雄国沼は荒涼とした風景と変わっていた。
雲が切れてだんだんと全容を現し始めた磐梯山
1349mピーク付近から撮影
なだらかな無木立の斜面を雄国沼休憩舎に向かって滑り降りる
ふかふかの新雪パウダーは快適の一言!
新しいログハウス作りの雄国沼休憩舎で昼食
一ヶ月前よりも雪が多く吹き込んでいた
今日のメニューはチゲ鍋にカップラーメンとおにぎり。
薄雲が広がりだした雄国沼を後にして
1349mピークまでシール登行が続く
カミさんはここの予想外のつらい登りに少しバテ気味だった。