山 行 記 録

【平成12年12月9日(土)/阿武隈山地 鎌倉岳(常葉町)】



登山口付近から見る鎌倉岳



【メンバー】2名(妻)
【山行形態】夏山装備、日帰り
【山域】阿武隈山地
【山名と標高】鎌倉岳967m
【天候】曇り時々雨
【温泉】スカイパレスときわ(350円)
【行程と参考コースタイム】
登山口(500m)10:40〜水場(750m)11:20〜山頂12:00−12:30(昼食)〜登山口13:20

【概要】
福島県の常葉町の山、鎌倉岳はなだらかな山が多い阿武隈山地のなかでもピラミダルな山として知られ、山頂付近には奇妙な形の岩々が突起している特異な山である。

先週の霊山の好天に気をよくした私は、カミさんと一緒に今週も引き続き阿武隈山地に向かった。いわば二匹目のドジョウ狙いといったところだが国道13号の栗子トンネルを抜けて福島県に入っても天候は一向によくならず、高速道路から郡山に近づく頃は雨も降り出してきてしまった。12月の天候はなかなか予報通りとはゆかないようである。久しぶりにカミさんと遠出をしてのハイキングなので好天を期待していたのだが、麓から鎌倉岳を仰ぐとわずかに青空が見えるものの上空には広く薄黒い雲がおおっていた。いつまた雨が降り出してくるかわからない状況である。

12月も中旬といってもいいこの時期は登る人は誰もいないだろうと思ったのだが、鎌倉岳登山口の駐車場には3台も停まっていた。登山口にはコースの案内図があってすぐ近くにトイレや水場も整備されている。ここから林道をしばらくたどると左手に鎌倉岳登山口を示す標識が立っていた。植林地のような杉林やカラマツ林の山道を登って行く。まもなく意表をつかれるような急登が始まった。夏ならば鬱蒼とした樹林帯の登りでこの急坂ではかなり暑そうなところだが、この時期、木々は葉を全て落としているので周囲の見通しは良く風通しも良かった。石切場跡でいったん傾斜は緩やかになったものの水場を過ぎると再び急登である。水場で乾いた喉を潤して再び登り始めた。そこからは岩場の急斜面が続いていて、ところどころにはロープが張ってあった。この山は標高の割合にはきつい登りが続くようだ。山頂までは一気に登るようだったが、途中3ヶ所ほど木製のベンチが設置されていて休憩できるようにもなっていた。途中で先に登っていた人が何人か下ってきた。みな軽装だった。

いよいよ山頂も近くなってきたところで心配していた雨が落ちてきた。そのために濡れてきた木製のハシゴを滑らないように注意しなければならなかった。鰍への分岐を過ぎてやがてひと登りすると三角点のある鎌倉岳山頂だった。すぐそばには祠や方位盤もある。小雨は降り続いていたが山頂からの展望はなかなか良かった。晴れていればゆっくりと山の同定などを楽しみたいところである。山頂は風が強いために私たちは山頂から少し下った鰍への分岐点にあるベンチで昼食を楽しむことにした。降り続いていた雨は大振りする様子はないようだったが、気温は低く風は冷たかった。ベンチに腰を下ろし傘を差しながらの休憩である。ガスコンロに火をつけてお湯を沸かす。そのたち上がる湯気で凍えていた手を暖めた。そして熱いコーヒーを飲むと冷え切った体がやっと温まり、生き返るようだった。

下山後は元きた道とは反対方向に車を走らせ、近くの殿上山の山頂の「スカイパレスときわ」の風呂に入る。ここには「こどもの国ムシムシランド」や「殿上観光牧場」などがある遊園地となっていて、夏場ならばかなりの行楽客で賑わいそうなことろだ。しかし今日は私たちの他には誰も見あたらなく「スカイパレスときわ」の風呂も二人の貸し切り状態だった。一人ではもったいないほどの大きさの湯船に浸りながら、今日の思いのほかの急登で汗をかいて冷えてしまった体を温めた。


inserted by FC2 system